R&M.Vol.8 1999.12.10発行
道路やカート道に止まったボール、ボールはラフだがスタンスがカート道にかかる場合、OB杭やウオーターハザード杭が邪魔で打てない場合、立木の支柱が邪魔でスイングができない場合・・・・等々、どれが動かせない障害物で、どれが障害物でないのか、なかなか難しい問題です。今回は、代表的な動かせない障害物を挙げて、ご説明したいと思います。
「障害物」の定義は、Vol.6でご説明しましたが、簡単に復習したいと思います。
「障害物」とは、人工の物件をいい、道路や通路の人工物の表面や側面、人工の氷も含みます。ただし、次の物は障害物ではありません。
従って、「障害物でない物」の場合、障害物からの救済は受けられません。
また、2000年1月1日より、バンカー内に石がある場合に、安全上の観点から、その石をローカルルールで動かせる障害物とすることができるようになります。
「動かせない障害物により障害が生じた」というのは、対の場合を言います。
動かせる障害物からの救済は、ウオーターハザードの中にある時には受けられません。
【スルーザグリーンにある時】(スルーザグリーンについては、Vol.4参照)
ただし、ニアレスポイントを決める場合に注意事項があります。道路や通路などの人工物の表面や側面の場合、また球がその障害物の中や上にある場合その障害物の中や上にある場合を除き、その障害物の上を越えたり、中を通したりできません。
●カート道路上にある場合の処置方法
つまり、カート道の上にある場合や、カート道にスタンスかかって打てない場合、ニアレスポイントを決めるにあたって、道の上を通して測ってよいのですが、塀や金網が邪魔で打てない場合、たとえホールに近づかないとしても、その塀や金網を越えてニアレスポンとを決めてはならないという意味です。ただし、ニアレスポイントを決めたあと、1クラブレングス以内にドロップする場合は、塀や金網を越えてもよいことになっています。
ただし、この規則は2000年1月1日より変更になり、「その障害物の上を越えたり、中や下を通すことなく」という語句が規則の本文から削除されます。従って、ニアレスポイントを決める場合に、塀や金網を越えてもよい事になります。ただし、ローカルルールでは、物の性質上、従来通りする場合もあるようですので、各ゴルフ場でよく確認してください。
●マンホール上にある場合の処置方法
ニアレスポイントを決める場合のスタンスは、次打で使うクラブを使い、1クラブレングスを測るクラブは、そのクラブでもよい事になっています。カート道からの救済の場合、道を境にフェアウエイとラフが分かれている事があります。Vol.4でご説明した通り、基本的にフェアウエイとラフの区別はルール上ないので、ラフのボールをフェアウエイにドロップする事は上記規則に則って行う場合は全く問題ありません。
【バンカーの中にある時】
スルーザグリーンにある時と同じですが、ドロップの位置はそのバンカーの中に限られます。
【グリーン上にある時】
ニアレスポイントにドロップではなく、プレースになります。またこの場合は球を拭くことができます。
●動かせない障害物からの処置違反
→ストロークプレーの場合2ペナルティとなります。
Vol.4で、フェアウエイとラフは、ボールが自らの力でめり込んだ場合には、区別し
ているのではないか、というご質問を数名の方からいただきましたが、この件については、下記URLで取り上げていますので、ご確認ください。
http://www.mcx.co.jp/golf/rule/sub-rm04.htm
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