本編vol.10  「パターについて」
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発行日 1999/11/05

■10-1(男性Hさん)
 ハエたたき、イヤー目から鱗が落ちた感じ、最近自分が意識しだしたことです。パターに限らずグリーン回りのアプローチにも通じるものを感じてます、とても自信がでてきました、只、コースにでると分かっていても早撃ちマックになり打ち終わってから気がつくんですが、このクセどうにかなりませんかねやっぱり集中力なんでしょうかね?何か良い案があったら教えてください。

■10-2(男性Mさん)
 パットのスタイルには大きく分けて2つまたは3つある様に思います。青木功プロのようにヒットするタイプ。丸山茂樹プロのようにストロークするタイプジャンボ尾崎プロはこの中間のタイプだと思います。このスタイルの違いは道具にも影響があるようです。
  ヒットタイプ:キャッシュインのようなグースが少なくヘッドの慣性モーメントが小さいパターを使っている方が多い。
  ストロークタイプ:ピンタイプのようなヘッドの慣性モーメントが大きく短めのパターを使っている方が多い。
 という傾向がある様に思います。ここで、ヘッド形状による特徴を考えてみますと、
  ピンタイプ:ヘッドをストレートに出すのに優れている。
  キャッシュイン:ヘッドをINtoINに振るのに優れている。
ただし、フェースバランスパターをまっすぐ引いてまっすぐ出したとき芯をはずすと方向のぶれが非常に大きくなるそうです。
 このあたりは、チョイス誌に重心アングルとストロークの関係を実験した記事が出ています。
 重心アングルが0度のフェースバランスは完全なストロークタイプ
 重心アングルが90度のものはヒットタイプと書いてあったと記憶しています。
 また、非常に短い距離はストロークだけでは対応できず、どうしてもヒット要素が入ってくるそうです。そのため、ある程度重心アングルがあるものが総合的に良いと書いてあったように思います。
次にネック形状ですが
  グースネック:ボールを真中に置くことが出来る(インパクトがハンドファーストになるため3度前後のロフトがついていることが多い)
  ストレートネック:ボールを左踵前、または左目前に置くことが出来るためラインを後方から見やすくなる(インパクトが円弧の最下点またはその先になるのでロフトはついていない)
 ボールの位置というのも結構重要で左目利きの人が真中にボールを置くと目標に対しやや後ろを向くことになります。そのため、目の真下に置く場合はよいのですが、ボールとの距離がある場合右を向きやすくなってしまいます。この、ボールを目の真下に置くのはPGAなどではやっていて、彼らの多くは34インチ程度の彼らにとっては短いパターを使っています。 それに対し、JPGAなどではジャンボ選手の影響か身長に比べ長いパターを使っている方が多い様です。
 ジャンボ選手はある程度高い位置からボールを見ることにより全体を眺めることが出来るといっていました。それに対し、短いパターは目の真下にボールを置くことが出来るので両目のラインと打ち出し方向を合わせ易くなるようです。
 つまり、ある程度遠くに置く場合は距離感重視、近くに置く場合は方向性重視といえそうです。
 ただし、人間の目は真下にあるものよりも水平に近いものの方が方向を出しやすいと言う考えから超フラットなパターを出しているメーカーもありますのでこのあたりの真偽は不明です。 また、パターシャフトと両腕のラインが飛球線後方から見て、まっすぐになるよう構えるとフィーリングが出しやすいとG.ノーマン選手が言っていました。
 男子プロは結構このように構えるのですが日本の女子プロは長いシャフトを吊る方が多く腕とシャフトに角度がついています。この、吊る構えは左手が超ウイークグリップになるので、手首が固定しやすいメリットがあると聞いています。手首についてはヒットする感覚の人はオーバーラッピングまたはベースボール。逆オーバーラッピングでもショットのグリップに近いものが良いようです。逆にストロークタイプの場合は蟹グリップ(クワガタグリップ)の様な人差し指を伸ばしたグリップが良いともいわれています。 また、クロスハンドグリップは左腕とシャフトの一体感が生まれるため左手で引く打ち方になるので完全なストロークタイプになるようです。ヒットタイプの場合感覚的にはランニングアプローチで手首をある程度使う打ち方になるため、左腕は固定するほうが良いと言われています。ストロークタイプの場合は手首を固定させ肩を動かさず、腕だけでまっすぐ引いてまっすぐ出すのが良いというのが一般的なようです。
 その中間として、テークバックで左手を下にフォローで右手を下に出すイメージで振れという方もいます。プロの多くはストロークにある程度ヒットを入れたうち方が多いようでこの振り方をされる方が多いと思います。また、日本ではジャンボ選手の影響から太グリップが流行っていますが、
PGAなどではより高速グリーンに対応するためバランスを重くし、フィーリングを出すためフィンガーグリップで握っていることもあり、細グリップが主流のようです。 また、ウイングリップのように太グリップでも軽量グリップが最近出てきています。 (私も1個持っています、次にパター作るときに使おうと考えています)
 次に市販パターについて一言
 現在売られているパターの多くは34インチから35インチのものがほとんどです。 これは、背の高いアメリカ人を対称に作られたものなので日本人には長すぎると思います。 かと言って、短く切るとバランスが悪くなります。このあたりを考えたパターを作っていただきたいものです。
 ちなみに私のパターはヘッド重量347gとやや重めのピンタイプロングネック(フェースバランス)のものを33インチ(前は32.5インチ)
グリップはロイヤルの太グリップ(今のは87g)バランスは14インチ計でC8ですが持った感じは35インチのD3ぐらいになっています。
 左目利きなのでボールは左眼の下(真下ほどではありません) グリップは完全な蟹グリップ、ストロークは左手下/右手下の打ち方で距離感重視で打っています。感の出し方は、右手人差し指でボールをトスする感覚で打っています。本当は中指のほうが感が出やすいのですが、中指を立てるとグリップが安定せず方向性が悪くなってしまいます。

 最後に、研修生/トップアマ等から次のようなコメントを良く聞きます。
 「プロとアマの差はパットです。ショットは変わらないのですが彼らのパットにはかないません。」
 「プロはグリーンの状態に合わせるのが非常にうまい、アマは午前中良くても午後になって芝が伸びたり、風が吹いて早くなったグリーンにフィーリングをあわせることが出来ない。」
 「今日パットが良くても、次の日も良いとは限らないのがアマチュア、それはフィーリング調整の効かないパットをしているからだ。」
 調整の効くパットはどう言うものか聞いたのですが私には理解できませんでした。また、プロもわれわれの使っているような非常に悪いコンディションのグリーンではなかなかバーディーは取れないそうです。トーナメントのような転がりの良いグリーンの方が良いスコアで回れるそうです。しかし、私などはトーナメントグリーンでは早や過ぎてタッチが合いません。かえって3パットが増えてしまいます。
 パターはスコアをまとめる上で非常に重要ですね。パットの調子が悪いとどうしてもピンに絡めたくなりかえってミスが増える気がします。 反対にパットの調子が良いと気は気軽に打てるせいか、結構ピンによります。 コンスタントに30パットが切れるようになりたいものです。

 以上、とりあえず思いついたことを書いてみました。非常に読みにくい文になってしまい申し訳ありません。何かご意見ございましたらよろしくお願い致します。

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