toppage
ゴルフは理論!HPへ

 ブレ角についての考察  

Vol.14 2000.1.21発行

■今回は、久々のコラム的な軽い話題です。「200ヤード先の幅20ヤードのフェアウエイキープと、1.2メートルのパットを入れるのでは、どちらが難しいでしょう」というお話です。もちろん、風の影響や芝目、スライスフックはないと仮定しての話です。

●左右の打ち出し角度とバラツキ

まずは、下の表をご覧ください。数値の意味はお分かりいただけますでしょうか?

ヤード
13.5
27.0
310.5
414.0
517.5
621.0
724.6
828.1
931.7
1035.3
1138.9
1242.5
1346.2
1449.9
1553.6
1657.3
1761.1
1865.0
1968.9
2072.8

これは、200ヤードをフェアウエイセンターめがけて打った場合の打ち出し角度のズレと左右へのバラツキの関係です。もしヘッドの軌道が1度ずれると、センターから3.5ヤードずれる、2度すれると7ヤードずれるという意味です。従って、もしフェアウエイの幅が42ヤードだとすると、プラスマイナス6度ずれてもOKという計算になります。28ヤードしかない狭いフェアウエイだと、プラスマイナス4度のずれしか許されないということになります。

計算の仕方は単純で、昔習った三角関数でタンジェントというのがあったと思いますが、これを使えばすぐ算出できます。

●パットの場合

ホールの直径は10.8センチメートルです。さて、以下の表は何を表すのでしょうか。

メートル
13.091
21.547
31.031
40.773
50.619
60.516
70.442
80.387
90.344
100.309
110.281
120.258
130.238
140.221
150.206
160.193
170.182
180.172
190.163
200.155
210.147
220.141
230.135
240.129
250.124
260.119
270.115
280.110
290.107
300.103

これはホールからの残り距離(左の列)とずれてもカップインする角度(右の列) の関係を表しています。つまり、30メートル離れたパットは、プラスマイナス 0.103度までは打ち出し角度がずれてもカップインするという意味です。1メート ルなら3.091度まではOK、5メートルなら0.619度、10メートルなら0.309度とい う事になります。

●ロングパットを決めるのは神業?

以上の簡単な三角関数の表から分かることは、200ヤード先の20ヤードの幅のフェアウエイキープと、1.2メートルパットを入れる事を、単純に角度的に考えると、1.2メートルのパットの方が難しいということになる訳です。

プロは30メートル位のパットを沈める事があります。30メートルを決めるために許される打ち出し角度のズレは、0.103度しかない事を考えると、いっさい芝目も傾斜もない状況でも、30メートルのパットを入れるというのが、いかに難しいかという事が分かります。まして、強さの問題や芝目と傾斜がからむとなれば、それを読んで入れるのは、神業としか思えません。


←前のメルマガを見る 次のメルマガを見る→

******************************************************************
※本メールマガジンに掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。
※本メールマガジンの内容によって読者がいかなる損害を受けた場合も当方
では一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
******************************************************************